1. 在職中に転職活動をするメリットとデメリット
まずは在職中の転職活動のメリットとデメリットを整理しておきましょう。両面を理解したうえで、自分に合った進め方を選ぶことが大切です。
1.1 メリット
- 収入が途切れない:退職後に転職活動をすると、収入がゼロの期間が発生します。在職中であれば経済的な余裕を保ちながら活動できます
- 焦らずに企業を選べる:生活費の心配がないため、「とりあえずどこかに決めなければ」というプレッシャーに追われることがありません
- 職歴にブランクが生まれない:離職期間が長くなると、面接で理由を聞かれることがあります。在職中の転職であればその心配がありません
- 交渉力が維持できる:現職の年収をベースに年収交渉ができるため、条件面で不利になりにくい傾向があります
1.2 デメリット
- 時間の確保が難しい:業務時間中は転職活動ができないため、平日の面接スケジュール調整に苦労する場合があります
- 精神的な負荷がかかる:日中は業務に集中し、夜や休日に転職活動を行うため、疲労がたまりやすくなります
- 会社にバレるリスク:SNSでの発信や行動の変化から、転職活動が周囲に気づかれるおそれがあります
こうしたデメリットを最小限に抑えるために、計画的なスケジュール管理と情報管理が重要になります。
2. 転職活動のスケジュールの立て方
在職中の転職活動を成功させるカギは、全体のスケジュールを最初に決めてしまうことです。ゴールが曖昧なまま始めると、ズルズルと長引いてしまいがちです。
2.1 全体のタイムラインを設計する
一般的な在職中の転職活動は3ヶ月〜6ヶ月を目安にスケジュールを組みます。具体的なタイムラインの例は以下のとおりです。
- 1ヶ月目:自己分析・キャリアの棚卸し・求人リサーチ
- 2ヶ月目:応募書類の作成・応募開始・書類選考
- 3〜4ヶ月目:面接(一次〜最終)
- 5ヶ月目:内定承諾・退職交渉
- 6ヶ月目:引き継ぎ・退職・入社
このタイムラインをもとに、「○月までに書類を完成させる」「○月中に面接を○社受ける」といった中間目標を設定しておくと、進捗が可視化でき、モチベーションの維持にもつながります。
2.2 1週間のルーティンを決める
転職活動に使える時間は限られています。以下のように、曜日ごとの活動内容をルーティン化しておくと、無理なく続けられます。
- 平日の朝(出勤前30分):新着求人のチェック・メール返信
- 平日の夜(帰宅後1時間):応募書類の修正・企業研究
- 土曜日(午前中):面接対策・模擬面接の練習
- 日曜日(午後):1週間の振り返りと翌週の計画
1日にまとめて長時間やるよりも、毎日少しずつ進める方が負担が少なく、継続しやすいです。通勤時間にスマートフォンで求人検索をする、昼休みにメール返信をするなど、すき間時間の活用も効果的です。
3. 面接スケジュールの調整テクニック
在職中の転職活動で最も悩ましいのが、面接の日程調整です。多くの企業は平日の日中に面接を設定するため、現職との両立が課題になります。
3.1 有給休暇を戦略的に使う
面接が決まったら、まず検討したいのが有給休暇の取得です。ただし、普段あまり有給を取らない方がいきなり頻繁に取り始めると、周囲に違和感を持たれるおそれがあります。
ポイントは以下のとおりです。
- 面接が複数ある場合は、同じ日にまとめて受けるよう調整する
- 半休(午前休・午後休)を活用して、半日だけ休む形にする
- 転職活動を始める前から、月1回程度は有給を取る習慣をつけておく
- 有給取得の理由は「私用のため」で十分。詳しく説明する義務はない
3.2 オンライン面接を積極的に活用する
近年はオンライン面接を導入する企業が大幅に増えています。オンライン面接であれば移動時間がゼロになるため、在職中の方には特にメリットが大きいです。
応募時や面接日程の調整時に「可能であればオンラインでの面接をお願いできますでしょうか」と相談してみましょう。多くの企業が柔軟に対応してくれます。
オンライン面接を自宅で受ける場合は、背景が整った静かな場所を確保し、事前にカメラ・マイク・通信環境をテストしておくことが大切です。
3.3 面接時間の交渉
企業によっては、早朝や夕方以降の時間帯で面接を調整してくれる場合があります。特に中小企業やスタートアップは柔軟に対応してくれることが多いです。
転職エージェントを利用している場合は、面接日程の調整をエージェントに任せることができます。「在職中のため、平日の18時以降か、土曜日で調整をお願いしたい」と伝えておけば、代わりに交渉してくれます。
4. 会社にバレないための注意点
在職中の転職活動は、内定が出て退職を決意するまでは周囲に知られないよう進めるのが基本です。会社にバレやすいポイントと対策を確認しておきましょう。
4.1 SNSでの発信に注意する
転職活動中はSNSの使い方に十分注意してください。転職サイトのプロフィールを実名で公開していたり、SNSで「転職活動中」とつぶやいたりすると、同僚や上司の目に触れるリスクがあります。
- 転職サイトの「企業ブロック機能」を活用して、現職の企業からプロフィールが見えないようにする
- SNSでは転職に関する話題に触れない
- LinkedInのプロフィールを更新する場合は更新通知をオフにしておく
4.2 行動の変化に気をつける
転職活動を始めると、無意識のうちに行動が変わることがあります。以下のような変化は同僚から気づかれやすいため注意しましょう。
- 急に有給を取る回数が増える
- 普段はスーツを着ない職場で、面接の日だけスーツで出勤する
- 昼休みに席を外して長時間電話する
- 退勤後に急いで帰るようになる
- 仕事へのモチベーションが明らかに下がる
面接がある日は、スーツのジャケットを会社に持って行かず、面接会場の近くで着替えるなど、ちょっとした工夫で目立たないようにできます。また、転職活動中であっても現職の業務には今まで通り真摯に取り組むことが大切です。
4.3 会社のパソコン・メールは使わない
転職活動に関するやり取りは、必ず個人のスマートフォンやパソコン、プライベートのメールアドレスで行いましょう。会社支給のPCやメールを使うと、情報管理部門にログを見られるリスクがあります。
同様に、会社のWi-Fiに接続した状態で転職サイトを閲覧することも避けた方が安全です。
5. 在職中の転職活動で疲れないためのコツ
仕事と転職活動の両立は、想像以上にエネルギーを使います。途中で燃え尽きてしまわないよう、セルフケアも意識しましょう。
5.1 完璧を目指さない
転職活動は短期決戦で終わるとは限りません。書類選考で不合格が続いても、それは珍しいことではありません。一般的に、書類選考の通過率は30〜50%程度と言われています。
「1社落ちるたびに落ち込む」のではなく、「10社応募して3〜5社面接に進めれば順調」と捉えましょう。心理的な余裕が、良い面接パフォーマンスにもつながります。
5.2 休む日を意識的に作る
「土日も転職活動をしなければ」と毎週末を転職活動に充てていると、休息が取れずに疲弊してしまいます。月に1〜2日は転職活動から完全に離れる日を設け、リフレッシュする時間を確保しましょう。
趣味や運動、友人との食事など、気分転換の時間を大切にすることで、長期間の転職活動でもモチベーションを維持できます。
6. まとめ
この記事では、在職中の転職活動を効率よく進めるためのスケジュール管理術と注意点を解説しました。
- 転職活動の全体スケジュールは3〜6ヶ月を目安に設計する
- 1週間のルーティンを決めて、毎日少しずつ進める
- 面接は有給の半休やオンライン面接を活用して調整する
- SNS・行動の変化・会社のPCの使用に注意して情報管理を徹底する
- 疲れを溜めないために休息日を確保する
在職中の転職活動は大変ですが、計画的に進めれば十分に両立できます。焦らず自分のペースで、納得のいく転職を目指しましょう。
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